リューチ日記

留置所生活経験日記

22日-3:留置所生活12日目

 その後は、左前の男が6番さんをにらんでいたり、左前の男が6番さんに「こっち向くな」と小声で伝えたり。右前のおじさんがずっと寝ていて、たまに寝言を(というか音)を発っするだけで変わったことはなかった。

 自分は8番部屋の中で目をつむり背をもたれたり、腕をひざにつけ上半身を前に倒して足もとを見て過ごした。本当に長く、辛かった。あとは、たまに自分の方へ倒れてきそうな6番(寝ている)におびえていた。

 16時頃になると返送順備が始まり、警察の方から注意事項の説明が入る。基本的には禁止事項(顔上げる、キョロキョロする、喋る等)をするな、呼ばれたら部屋の扉の前に立て、従わない者がいるとその人を含む系統は返送が後回しになるということだった。

 昨日の返送順は一番最初で、呼ばれたのも一番最初(そのバスの便で最後に帰されるということ)だった。辛いだけのあの空間から最初に出られたのは良かった。

 呼ばれると大広間部分に出され、ロープでつながれる。地検に来たときの逆を行うだけだ。ただ、留置所から地検に行くときは罰金刑の人や拘置所(検事調べ等の結果、「起訴」された人が行くところ、生活環境的には留置所の上位互換らしい)に送られる人も(拘置所に関しては「たぶん」)垂っているようで、返送時は人数が少ない。行きは約15人だったのが帰りは10人だった。

 ロープでつながれ廊下を歩き、エレベーターへ。そしてバスに乗って、各署へ返されていく。少しだけ外の景色を味わった。